ピコレーザーがなぜシミ取りにいいのか~5つの理由~ <医師監修>
- 2022.4.23
目次
ピコレーザー、Qスイッチレーザーって何?
お顔のシミ取りのメニューがあるクリニックはたくさんありますが、どんな機械を使っているかがものすごく大事であることをお伝えします。
ピコレーザーとよく対比されるのが、「Qスイッチ」ヤグレーザー、「Qスイッチ」ルビーレーザーなどの「Qスイッチ」とつくレーザーです。
ひと昔前には、Qスイッチ系のレーザーしかなかったため、Qスイッチレーザーでシミ取りを行っておりましたが、現在は、シミ取りといえばピコレーザーが主流の時代になってきております。
Qスイッチレーザーは、1990年代に開発され、約20年後にピコレーザーが開発されました。
Qスイッチの弱点をなくしたものが、ピコレーザーですので、Qスイッチがピコレーザーより良い点は、ほぼないと考えてもらって結構です。
Qスイッチレーザーとピコレーザーの違い
簡単に言うと、ピコレーザーとQスイッチレーザーの違いは、レーザー照射時間(パルス幅)です。
「Qスイッチ」というのは、10億分の1を意味します。
「ピコ」というのは、1兆分の1を意味します。
両方とも極々短時間であることに違いないのですが、両者には、単純に考えて1000倍の差があるのです。
このことが非常に重要になってきます。
ピコレーザーの種類にご注意ください。
ピコレーザーにもいろいろな機械があります。
実は、ピコレーザーの照射時間(パルス幅)に関しては、短ければ短いほどよいというわけではないことが最近になって判明しております。
あまりに短いと、プラズマが発生して、シミがうまく取れないのです。エンライトンSRは、それが絶妙で、アジア人のシミが良く取れるようなパルス幅になっています。(偶然に絶妙なパルス幅になったわけではなく、日本人医師が開発に関わって研究して作られたからです。)
ちなみにピコレーザーには、厚労省の認証機器とそれ以外があります。まゆりなclinicで採用しているエンライトンSRは厚労省承認器です。
具体的に何が違うのか?
ピコレーザーとQスイッチレーザーは性能に大きな違いがあります。
両者ともシミにあるメラニンに反応して、粉砕するのですが、Qスイッチレーザーは、小さく粉砕できません。ピコレーザーは小さく粉砕できます。
この違いは、レーザー照射時間によるものです。同じエネルギーを照射する場合は、短時間で、照射したほうが、大きなエネルギーになります。その大きなエネルギーでメラニンの塊を粉砕します。Qスイッチの場合、長い時間にエネルギーが分散されるため、どうしても小さく粉砕できないのです。
したがって、もともと小さいメラニンの塊である薄いシミに関しては、Qスイッチレーザーは苦手です。ピコレーザーは、大きな塊から小さな塊まで粉砕できるので、濃いシミから薄いシミにも非常に効果的です。(ピコレーザーの場合は、大きなものでも少しずつ破砕していくイメージです。)
また、シミをよく見てみると、均一でないことが分かります。つまり、濃い部分と薄い部分が混在していることが多く、濃い部分は消えたけど、薄い部分が残るという事態になりやすいのが、Qスイッチレーザーです。
Qスイッチレーザーは、色素沈着を起こしやすい
また、照射時間が長いと、周囲の組織にも影響を与えてしまいます。
すると、シミはいったん取れたものの、周囲を痛めつけているため、炎症後の色素沈着(post-inflammatory hyperpigmentation;PIH)を起こしてしまう可能性がピコレーザーよりも高いのです。ピコレーザーは、少しずつ破砕していくので、周囲へのダメージが少なくお肌に優しいレーザーといえるかもしれません。
Qスイッチレーザーは、施術後に保護テープを貼らなければいけない
Qスイッチレーザー後に保護シールを貼る理由は、Qスイッチレーザーの場合、表皮の基底部辺りにまでダメージを与え、表皮全体が剝がれてしまう恐れがあるからです。一方、ピコレーザーはメラニン一つ一つに対し、適切なエネルギーで破砕するため、表皮全体がはがれる可能性は低いのです。
Qスイッチレーザーの場合、しっかり保護シールを貼らないといけないため、保護シールを貼って出勤できる会社の方や、長期休暇の前に施術するしかありません。
ピコレーザーは、保護シールは不要です。
その他、Qスイッチレーザーとピコレーザーの違いについて表にまとめたので、参照下さい。
あえて、Qスイッチレーザーのメリットを言うなら一回当たりの料金が安いことですが、炎症後の色素沈着を起こす可能性が高いため、薬を塗ったりしなければならないことを考えると、金銭的にも中長期的には、ピコレーザーに軍配が上がるでしょう。
シミ取りはピコレーザーでした方がいい5つの理由
- 濃いシミから薄いシミまで消すことができる。
- ダウンタイムが短い。
- かさぶたの保護シールを貼る必要がない。
- シミ周囲のお肌に優しい。
- 炎症後色素沈着になりにくい。
レーザー照射後はピコレーザーであろうと、Qスイッチレーザーであろうと言えることですが、照射後は必ず日焼け止めをしてください。
普段から日焼け止めをして頂きたいのですが、施術部位は特に日焼け止めを念入りにお願い致します。紫外線に刺激され、再発のリスクが高くなるからです。
まゆりなclinicでの施術の流れ
無料カウンセリング予約
WEBやLINEからご予約可能
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無料カウンセリング
肌診断機でお顔の撮影を行います。初回は、無料です。肌年齢や、毛穴、赤み、シミ、隠れジミなどがしっかり確認できます。
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ドクター診察
シミの内容により、レーザー又はIPL(ライムライト)又は内服・外用などを決めていきます。よりベストな方法で治療をしていくので、必ずしもピコレーザーがベストではないことをご了承下さい。
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施術
5mm程度のシミであれば、2分もあれば照射完了します。
シミ取り放題の場合は、数にもよりますが、通常30分程度で終了します。
輪ゴムではじかれる程度の痛みです。
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施術後
治療部位に炎症を抑える薬を塗ります。
照射後の注意事項を説明します。
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帰宅後
外出時は必ず日焼け止めは塗ってください。
1週間ほどでかさぶたが取れます。自然に取れるまで待ってください。(自身でかさぶたを取らないでください。)
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かさぶたが取れた後
少しピンクがかった様子になりますが、徐々に周囲のお肌の色と同じようになります。
炎症後色素沈着を生じた場合は、適切な日焼け止めをはじめとしたスキンケアをすれば、通常は6~9か月程度で、治ります。それでも治らなければ、ピコトーニングで治療することもあります。
まとめ
・シミ取りをするのであれば、ピコレーザーがあるクリニックをおすすめします。
・ピコレーザーにも種類があります。日本人のシミに対して効果がある器械をおすすめします。(エンライトンSRは、日本人のシミが得意です。)
・レーザー治療後は、かならず日焼け止めをしてください。
シミにお困りの方は是非ご来院ください。
まゆりなclinicには、ライムライト(IPL)、ピコレーザー、ジェネシス、エレクトロポレーションなどがあり、単純なシミ(老人性色素班)からそばかす、肝斑、あざ、ADM、くすみなどありとあらゆるお肌のお悩みを解決致します。
肌診断機でしっかり、診断してからの施術になるので、ご自分のお肌を客観的にも見ることができます。
文責:まゆりなclinic院長 加藤成貴